yokitomo
ACT
よきともの活動報告
デヴィッド・ボームの理論にもとづく
「実験対話会」を開催しました
ACT.
01
Index
デヴィッド・ボームというアメリカの理論物理学者をご存じでしょうか。
ボームは理論物理学者でありながら、哲学、神経心理学の分野でも大きな影響をもらたした人物です。彼の提唱した「ダイアログ(対話)」の概念は、彼がこの世を去って30年経った今でも、世界中の人々に深い洞察と示唆を与え続けています。
ボームの「ダイアログ(対話)」の概念
ボームが提唱する対話とはどのようなものか、著作「ダイアローグ――対立から共生へ、議論から対話へ」から少しご紹介します。
対話を行うには、私たちの日常会話や会社での話し方とは違った物の見方・考え方が必要になるんですね。
さらに同書では、対話は(5~6人の小グループでは話している相手に忖度しやすいため、意見の調整が制御不可能な)20人以上の大きなグループが望ましく、グループが輪になって座り、リーダーを置かない、ということも提唱されています。
当日の様子 ~見ず知らずの10代から60代が対話してみる~
前置きが長くなりましたが、
目的も定めず、大人数でリーダーを置かず、出たとこ勝負で対話したら何が起きるのか?
それはきっとおもしろいことになるに違いない!という好奇心と探求心から、ボームの提唱する対話を実践してみる企画をあたためていました。
実施は昨年2021年の11月最終週。東京のコロナ感染者数も10数名と、落ち着いた状況を待っての開催です。
実験の場ということで、今回はよきともの友人知人のみクローズドでお声がけし、上は60代から下は10代まで、計14名の方にご参集いただきました。
まずはボーム大好き、弊社代表の江尻が、ボームの提唱する対話を熱く説明するところから始まりました。
総勢18名が円座で向かい合うだけで、かなりのインパクトがあります。早くも人間が集うエネルギーに圧倒されました。対話の概念に少し触れた後で、いよいよ対話のスタートです。今回は少グループでの対話から徐々に人数を増やし、最後に全員で対話する流れとしました。
時間の経過とともに、場の雰囲気がぐっと濃くなっていくのが伝わるでしょうか。みなさん終始、真剣に取り組んでくださっていました。
実験対話会を終えて
会の最後に、全員で振り返りをシェアする時間を取りました。それぞれがまったく違う気づきを、リラックスした表情で語っている姿がとても印象的でした。目的を定めず、想定を保留する対話は、こんなに創造性に溢れているんだと、驚きと喜びひとしおです。
事後アンケートの感想も、少しご紹介します。
ファシリテートしないという新たな進行方法を見ました。今度、使ってみます。
フラットで聞く、話すことが出来て、心地ち良い時間でした。
対話が苦手でしたが、対話の神妙さを味わえて楽しかったです。これを機に相手に反論しない
コミュニケーションをする能力を身につけたいと思います。
沈黙の時間が心地よいのははじめての体験でした。脳のスイッチは入っているけど、室内灯の明るさを抑えた状態のような、間接照明のようなリラックスした状態が続いていた気がします。
属性によって色々な考えがあって本当に楽しかったです。
色々な世代の方と対話ができて楽しかったです。対話の中では歳や属性、社会的な地位など
全く関係なく話せてすっきりしました。
属性によって色々な考えがあって本当に楽しかったです。
参加者のみなさん、「何が起きるかわからない実験の場」というご招待にもかかわらず、足を運んでくださり本当にありがとうございました!