代表対談:島元宏忠さん

人が集まり、つながることで、未来は開けていく。「集合天才」の組織を目指して

よきとものストレングスファインダー®ワークショップを導入いただいた税理士法人フューチャークリエイト代表の島元宏忠さんにお話を伺いました。
ワークショップ後の変化、多様性への願いや未来の目標について、たっぷり語っていただきました。 今回も弊社CEO江尻との対談でお届けいたします。

結果の質を求めるなら、まず関係性から

江尻:そもそも島元さんは、よきともとワークショップを実施する以前から、ストレングスファインダー®のコーチ資格を取得されていたんですよね。

島元さん:はい。最初は、自分でストレングスコーチとして、社内でストレングスファインダー®を使ったコーチングをやろうと考えていたんです。でも、時間的なことや能力的なことから、自分じゃ無理だと思って、よきともさんに相談させてもらいました。

江尻:経営者が自分でやろうとすると、メンバーからの本音をなかなか引き出せないかもしれませんね。僕らのような第三者がカジュアルに関わっていく方が、ビジネス的な緊張がほどけるように思います。

島元さん:そうですね。大きなテーマとして、MIT(マサチューセッツ工科大学)のダニエル・キム教授が提唱した「成功循環モデル [1] 」を見習って、最初から「結果の質」を求めるのではなく、まず「関係の質」を良くすることで「結果の質」を良くしていく。これを実践しようと考えていました。

江尻:その時の社内の「関係の質」をどう感じていたんですか?

島元さん:関係性は悪くなかったですが、なあなあな感じがありました。「大人の付き合い」をしているというか。僕としては、違うと思ったことは率直に伝えあったり、お互いに切磋琢磨する関係であってほしかったんです。

江尻:「関係の質」を高めるには、お互いの個人的な心情や価値観をある程度知る必要が出てきます。仕事上必要な会話だけだと、なかなか個人のプライベートな部分を知るところまで踏み込めないですよね。そういった時にこそ、業務を離れて「個人」にフォーカスしたコーチングや対話の場が活用できると思います。

ワークショップ実施後の変化

江尻:今回そんな経緯のもと、よきとものストレングスファインダー®ワークショップを導入いただきましたが、当日は島元さんにも一参加者として入っていただきましたよね。どうでした?

島元さん:社員の皆とわかり合うのは楽しかったですね!相手の資質がわかるのも楽しいし、自分の資質をわかってもらうのも楽しかった。

自分の資質から、強みと弱みがわかったことも大きなメリットでした。僕がやらないといけない得意なこともあるけれど、逆にやってはいけないこともある。役割の自己認識ができました。

江尻:やってはいけないこと、というと?

島元さん:僕の資質に「個別化」があります。常に「人それぞれの個性を尊重しよう、人それぞれの事情になんとか対応しよう」と考える意識が働くんです。でも、それは強みであると同時に弱みでもあります。

例えば、僕は会社のルールを作る立場です。なのに、顧客から「この料金、安くなりませんか?」と言われたら「いいですよ!」と簡単に会社のルールを変えて値下げしてしまう。そこに「個別化」が働いてしまうからです。

この働きに気付いて、「僕は営業しない!」と周りに宣言しました(笑) 資質を言語化したことでよりオープンに、やること、やらないことが明確になりました。

江尻:強みの裏にある弱みに気付いて、さらにやらないことを宣言したんですね!代表が営業しなくてもいい組織、サービスを目指すという視点も素晴らしいなぁ。

島元さん:ワークショップ後の変化としては、社内が活発になっていると感じます。

フューチャークリエイトは7月が決算で、8月から新年度です。年度毎の経営計画は、グループから目標を出してもらって皆で作ることになっています。ですがそれは建前で、これまで具体的な指示を出すのは僕でした。

ところがワークショップ後は、グループの動きが活発になり、各部署が目標を積極的に上げてくれるようになりました。ある意味、勝手に…(笑)

江尻:まさに目指していた「関係の質」が高まった、ということですね。チームの中で話し合い、チームで自主的に動けるようになったと実際に聞くと、すごく嬉しいです!

島元さん:通常なら、(ワークショップ実施前の)決算前に経営計画を立てるのですが、それがずれたのが幸いしました。タイミングがすごく良かったです。

江尻:お互いの強みを知り合った皆で計画を作って、一緒に実行するのは、きっと結果が全然違うと思います。

島元さん:社員の行動が劇的に変わって、ワークショップの効果は抜群でした。逆に「これで大丈夫かな」と不安になるくらい。なにしろ、勝手に動き出しているから(笑)

多様性を束ねることで、会社に大きな柱ができる

江尻:「勝手に動き出している」ということからあえて聞くんですが、それぞれが勝手に動き出す多様性を尊重すると、組織がバラバラになる心配はないんでしょうか?

島元さん:心配ないと思います。会社が求めるビジョンに、個人の多様性が重なり合うことが重要なので。多様性はバラバラなものと捉えてしまいがちですが、僕はそうではなく、多様性を束ねることでこそ、会社に大きな柱ができるんだと考えています。

江尻:今回のワークショップで、最後に島元さんからいただいたスピーチ。「皆は違っていていい。僕たちは集まって最高の1人の天才を凌駕するんだ!」とバーンと熱く語ってくださった。あれが、フューチャークリエイトの皆が集まった、1本の大きな柱なんだと思いました。それぞれ違っていてもいい。「僕たちの柱はこれだ!」という共通認識を持つことが大事なんですね。

島元さん:まさにそうですね! フューチャークリエイトは、柱の基になる多様性を大事にしているんです。

一般的な会計事務所では、簿記や税理士試験を勉強した人たちだけが集まるんですが、当社はあまり関係ないところからも採用しています。僕の仕事は、多様性を発揮できる環境を作ることなんだとも考えています。

江尻:ということは、会計や経理の経験がない人も採用しているんですか?

島元さん:はい、採用しています。当社のカルチャーとして「自律性」「素直さ」「コミュニケーション」「ポジティブ」「順応性」 と5つのキーワードを揚げています。それに合う人なら、どのような経歴の人でもいいという考え方で採用しています。会計事務所では、ちょっと珍しいかもしれません。

集まって天才になろうよ

江尻:それはいいですね!ワークショップのスピーチでも強調されていた、フューチャークリエイトさんのビジョン「集合天才」も、そうした考えから出てきているんですか?

島元さん:明確に打ち出したのはつい最近ですが、以前から「『集合天才』っていい言葉だな」と思っていました。「集まって天才になろうよ」と、経営計画書でも掲げています。

江尻:最初お聞きしたときは「集合天才」って何だろう?と思ったんですが、説明を伺って納得しました。僕も同じような考え方を持っています。

1人のスーパースターに全員がついて行くビジネスモデルは確かにあります。ベンチャーなどは割と社長がワンマンで、社員は皆フォロワーみたいな。僕自身も、今の会社を立ち上げる前はずっとワンマンでした。

でも、そのスタイルだと限界があるし、とても疲弊します。それに良いアイデアは自分の頭だけじゃ出ない。いろんな人のアイデアを募った方がいいですよね。思いもよらないものが生まれてくる可能性もある。

島元さん:お互いに皆が主役で、お互いを盛りたてる。お互いの力を発揮しながら、相手の力も存分に活かしていく「集合天才」組織にしたいですね。

江尻:「集合天才」と聞くと、ひとりひとりが天才になると捉えてしまうけれど、サポートする天才もいて、皆で相乗効果を作るのがいいですよね。

島元さん:まさに、そう思います。そもそも僕は、リーダーシップを取ってガンガン行くタイプではないんですよ(笑)

江尻:そうは言っても、大きな税理士事務所を、しかも15年間継続して経営しているのは、すごいリーダーですよ。

島元さん:ありがとうございます(笑)
さっきの「個別化」の話のように、僕のリーダーシップスタイルは、強く畏れられるリーダーではなくて、弱いところも見せる、慕われるリーダーなんだと実感しています。

企業の未来を支援する

江尻:フューチャークリエイトさんはこれから、どういう組織になっていくんでしょう。

島元さん:メンバーを5年で100人に増やしたいと考えています。その計画はすでに立てています。でも、一気に取り掛かると崩れると思うので、そこは慎重に進めるつもりです。

江尻:慎重に、かつ大きなチャレンジをし続けるんですね!
会計士さんや税理士さんで、島元さんのように、異業種からもメンバーを集めて「でっかくなろうぜ!」と奮起して会社を経営している方は珍しいと思います。

それに、島元さんがメンバーを増やして会社を大きくするのは「日本中の中小企業を強くする」という夢を実現するため。それを目指すには大きくするしかないと考えている。こんな壮大なビジョンを持って本気で取り組んでいる人は、めったにいません。すごく独創的ですよね。

これから創業する会社とか、これから成長しようとする会社、これからの人に、フューチャークリエイトの思想はマッチするんじゃないでしょうか。僕はすごく成長性を感じています。

島元さん:ちょっとほめ過ぎですよ(笑)

でも、新しいこと、便利になることはどんどんやっていきたい。顧客にメリットになるなら積極的に取り組んで行きたいと思っています。

江尻:具体的に目指すゴールはあるんですか?

島元さん:我々が目指しているのは、中小企業の経営者の皆さんに「経営計画」を作っていただくことです。

税理士はクライアントの代理として、確定申告や青色申告の承認申請などの税務を代行するのが業務です。言ってみると過去の整理をすることが仕事。それではつまらない。過去の集計した資料を活用して、未来に役立てることに取り組んでいます。

江尻:中小企業の未来をサポートしようと考えているんですね。

島元さん:はい、数字にもっと興味を持って、考えを未来に向けて欲しいです。

普通は数字が出て良かった、悪かったで終わりです。ではなくて、利益を100万円出したいなら、どうすればいいのかと、未来に向けて考える思考になるよう啓蒙していきたいと考えています。

江尻:今の数字だけを見るのではなく、次の未来を見るのは大事だと思います。

島元さん:それができていない中小企業さんが多いんです。言ってもなかなか通じない。それをどう取り組んでいくかは、今後の課題です。

江尻:言ってもなかなか通じない「壁」はいろんなところにあると思います。「僕たちはこうだから」と、聞く耳が持てなかったり、自分を制限してしまったり。それでは効率は悪いし、生きづらい。もったいないです。

フューチャークリエイトさんの「集合天才」のように、人が集まってつながっていくことで、未来と創造性は開けていく。自分だけでは見えないものが見えてくると思います。島元さんたちが数字なら、僕たちは対話を通じて、そこを支援していきたい。根本の願いは同じかもしれません。分野は違えど共通の想いがあるように感じて、お話しできて嬉しかったです。

今日はどうもありがとうございました!

島元 宏忠 / HIROTADA SHIMAMOTO
税理士法人フューチャークリエイト 代表。
北海道小樽出身。1997年大原簿記専門学校卒業、2004年税理士登録。大手会計事務所勤務を経て07年に独立。14年税理士法人化。趣味は勉強。自分を高めるために、知らないことにチャレンジし続けています。


[1] 組織の「関係の質」を高め、相互理解と尊重が生まれると、仕事が面白くなり、自ら気付く「思考の質」が上がる。それにより積極性や主体性といった「行動の質」も上がり、「結果の質」へつながる。「結果の質」により、さらに「関係の質」が上がる…という循環モデル。目先の数字や成果などの「結果の質」の追求からスタートすると、「関係の質」「思考の質」「行動の質」は下がっていき、バッドサイクルとなる。